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のぼみ~日記2018


2018/09/27

デジタル・ワビサビ II


EWIを使った楽曲音源がそこそこ溜まってきたので、『デジタルワビサビII』としてアルバムにまとめようと思っていたのだが、なんとなくそのままになっていた。
前回の『デジタルワビサビ Vol.1』は2014年9月に制作したので、ちょうど4年経っている。あのアルバムはタイトルに「Vol.1」と入れたことで分かるように、作ったときは、そのうちにVol.2も作りたいな、という気持ちがあった。でも、相当気に入ったアルバムになったので、もうこれが最後でいいか、という気持ちになっていった。

実際、あれから数年は、新作がほとんどできていない。でも、このところ衰えがひどくて、それに立ち向かうように、出来に満足できなくてもとにかく演奏音源を完成させようと、「月に1曲新曲プロジェクト」に取り組んできた。
今年5月にそう思い立ち「5月の歌(May Song)」を作り始めて、できたのが7月だったかな。
それから6月分として「June Storm」(タイトルに無理矢理「6月」を入れた)、7月は「Mars and the Moon」、8月は「森水学園第三分校校歌」ときて、9月分はまだできてない。
デジタルワビサビII に入れるつもりの曲は、それ用のフォルダに溜めていたのだが、気がつくと10曲を超えている。じゃあ、アルバムにしましょう……ということに。
こういうことは頭がしっかりしているうちにやっておかないといけない。

音楽CDを作る意味はあるのか?

一般社団法人日本レコード協会が毎年行っている「音楽メディアユーザー実態調査」というものがある。
それによると、目下、「主な音楽聴取手段」の第1位は「YouTube」で、61.6%。2位がCDで54.6%だそうだ。

RIAJ(リア充、と読みそうだが、違う)が行っているアンケート調査の結果


CDで音楽を聴くという人はおよそ半数。しかし、「CDで聴く」がメインの方法かどうかは分からない。「他の方法で聴くことが多いが、CDでも聴くよ」という人もたくさん含まれているだろう。読み替えれば「もう、CDでは聴かない」という人が半数近くいる、ということだ。
実際、ご近所のSさん(ゆいちゃんのじいちゃん)は若いときは新宿のジャズ喫茶に勤めていたそうだが、今はもうレコードもテープもCDも再生する手段をもっていないという。Wi-Fi接続でYouTubeで古いジャズなどを聴くことはたまにあるという。そういう人は多いのだろうな。こう書いている僕もそれに近い。CDは再生する環境はもっているけれど、滅多に聴かない。
何年かに1度くらいの割合で、YouTubeなどでは聴けない音源がCDで出ているのを見つけて、買ってみることはあるが、それも1度聴いたらもう仕舞い込んでしまう。MP3ファイルにしてHDDの中に保存してしまうからだ。気に入ったものはmicro SDカードに入れて車の中でも聴けるようにする。


MP3ファイルをFM電波で飛ばして、カーラジオで受信して聴けるようにするツール。この製品はmicro SDカードだけでなく、USB接続やスマホからBlutoothで飛ばした電波を受信してFMに変換して再生できたり、スマホのハンズフリー通話ができたり、USB端子からスマホなどに充電できたりもする優れもの。1400円


そんなわけで、我がタヌパックでは、だいぶ前から音楽をCDで販売するということを諦めてしまった。流通に乗せるのが難しいし、在庫管理も難しい。多くの人がダウンロードしたMP3ファイルなどで音楽を聴いている現状では、CDをプレスしても意味がないのではないか。それよりは、自分が死んだ後もダウンロード販売が続くように、ネット上にアルバムデータを残しておく必要があるのではないか……という判断だ。
まともに「CDで売る」としたら、メジャーレーベルに音源ごと譲渡する方法しかないと思う。メジャーレーベルは売れないCDは絶対に抱え込まないから、それができるときは、曲が何かの拍子に話題になって売れ始めたときしかない。
「何かの拍子」とはどんな拍子か?
う~ん、例えば、世界的なセレブが「私はこのアルバムをよく聴いている」とツイートしたり、テレビ番組のテーマ曲に採用されて露出したり、っていうことかな。まあ、そういう「何かの拍子」は努力しても訪れないから、なくてあたりまえという気持ちでいないといけない。

それでも、今回はダウンロード販売はするとして、CDもプレスしておくことにした。
売るつもりはまったくない。名刺代わりに配るとか、何かの返礼品代わりかな。もらっても困る人も多いだろうが、紙ジャケットなので邪魔にはならないだろう。

助手さんには「俺が死んだとき、葬儀はしなくていいけど、もし誰かが焼香に訪ねてきたら、このCDあげて」と言ってある。
「お焼香って、仏壇作るの?」
「作らないよ。たとえだよ」
「ずいぶん後ろ向きね」
「逆でしょ。死んだ後に残すものとして、ミニマムな物体でも、そこに全霊をかけて打ち込んだ作品を込めようというんだから。後ろ向き人生の人がそんなことするわけない」

「人生、死んだ後が勝負」も、かなり期待薄だと思うようになった。今の世相や文化のレベルからして、死んだ後、僕の作品が評価される世の中が訪れるには最低でも100年以上かかりそうだが、100年後に、人類が文学や音楽を享受する余裕のある暮らしをしているだろうか。
地下資源を廻る戦争のまっただ中かもしれないし、生き残った人たちは、食糧を確保するだけで精一杯の生活をしているような気がする。
「死んだ後」に期待できないなら、生きている間に精一杯、自分自身の中にある宇宙に向かって、自分が信じる価値を実現していくことが、最も「前向きな生き方」だろう。

……まあ、いちばん迷惑なのは助手さんだわね。大量のCDが箱に入ったまま家のどこかに残されるのだから。ごめんねごめんね~。

CDはいちばんシンプルな紙ジャケットなので、3枚くらいまで定形外140円で郵送できる。ほしい人は連絡くれれば、こっそり送りますよ。発注はすでにしたのだが、混んでいるらしいので、できあがってくるのは今月末くらいかな。

JASRACに作品登録を出したばかりなので、それで楽曲コードが決まったら、ダウンロード販売の手続きに入る。これも多分、月末か来月にはiTunesストアやAmazonなどで販売開始になると思う。販売価格はこちらでは決められないので、ショップの判断次第。

↑紙ジャケットのデザイン。こんな感じのものが月末にはドカッと届くはず
収録曲目はこう↓ この内容で、来月くらいにはiTunesストアなどでもダウンロード販売が開始される予定







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YouTubeも大きなテレビの画面で再生すると、それなりに気持ちがいいですよ






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『So Far Away たくき よしみつSONGBOOK1』

原発が爆発する前の2010年 阿武隈山中のスタジオにこもって制作した自選ベスト曲アルバム
20代のときの幻のデビュー曲から阿武隈時代に書いた曲まで、全13曲
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更新が分かるように、最新更新情報をこちらの更新記録ページに極力置くようにしました●⇒最新更新情報
  


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