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のぼみ~日記2017たくき よしみつの日記2017


2017/11/20

小藤神社(佐野市中町)の狛犬


小藤神社は中町(なかちょう)の運動公園脇にある。当初は「小富士」神社といっていたそうだ。
運動公園に駐車場があるので駐車場所に悩むことはない。寒空の月曜日なので誰もいなかった。
素木鳥居(すべて円柱で構成され、貫が柱を貫通していないタイプ)を潜って参道を進むと、正面にいる。

ここの狛犬はかわいそうで、顔が相当傷んでいた。脚立を建てて顔をきれいに洗ってあげたくなった。
寛保元(1741)年という古さ。銘が残っている狛犬としては旧葛生町では最古。護国型(岡崎古代型)を思わせるような分厚い胸板のマッチョ系で、1700年代の狛犬には珍しいのではないか。
尾の形も凝っているし、大きさもある。それだけに顔が傷んでいるのがとても残念だ。苔だけでも落としてあげたい。



- -配置になっているが、下の台座は平成に造られているので、元はもっと低い位置にあったと思われる



阿像



吽像。せっかくなので紅葉を入れて……と助手さんが撮影



阿像は顔がこんなになってしまっている。撫で肩で肉付きがよく、室伏広治みたい



右目は苔などがビッシリついてつぶれてしまい、左目の脇にはハチが巣まで作っている



台座が低ければ目の周りだけでもきれいにしてあげたいところだが、皮肉にも平成に建てた立派な台座がそれを不可能にしている。低ければ境内を掃除に来た人などが手入れしてあげられるのに



建立当初の顔はどんなだったのか、とても興味がわく。それくらい個性的な狛犬だ



吽像は右耳から頬にかけて欠落



垂れ耳でボクサー犬みたい。上顎もだいぶ取れてしまったようだ



走り毛が刻まれている



彫りは浅いが、鬣などもちゃんとデザインされている




尾が凝っている。1700年代の狛犬としては大変に立派。吽像の尾は上が欠落したらしく、補修されている↓



苔と地衣類ですっかり隠れてしまった台座の文字。きれいにしてコーティング剤を塗るとか、保存方法がありそうな気がするが……。そういう方面の研究はないがしろにされているのかな



この全体のフォルムといい、個性的な顔といい、1700年代の狛犬としては大変な銘品







せめて紅葉を入れて……

ここで14時50分。では、次へ……。それにしても寒くて寂しい日だ
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