2014/12/06の3

見事に修復されていた狛犬たち その2 近津神社

近津神社の狛犬は、3.11後に「発見」された。

……と書くとなんだか埋もれていたのを発掘したみたいだが、要するに地元の狛犬好きな人たちでさえ、ここに和平作の飛び獅子があることに全然気づかなかったのだ。
和平の狛犬を追い続けている吉田さんも、狛犬イベントを企画し続けてきた牽引役の神宮寺ご住職・高久さんも気づかなかった。
皮肉なことに、3.11後、各神社の被害状況を確認して回っていたときに見つけたのだという。
これだけの大作が地元の狛犬ウォッチャーたちに気づかれずにいたなんてちょっと信じられないが、実際そうなのだ。
2011年3月25日 高久住職からのメール↓
いかがお過ごしですか。まだまだ終息が見えない状況で、原発のニュースにくぎ付けになっています。
こんな時に、不謹慎かも知れませんが、大発見のニュースをお知らせします。地区内の石像を見て回った結果、鹿島神社はご覧いただいた通りでありますが、坂本の観音様の馬の石像も大きな破損が見られました。
その時のことでありますが、白河市東上野出島反町の近津神社の狛犬が小林和平の作であることがわかりました。
昭和十二年の作であり、三頭の子獅子を引き連れた、見事なものであります。


住職の興奮ぶりが伝わってくるメールだった。
すぐに吉田さんに知らせたところ、吉田さんもすぐに飛んでいって報告してくれた。
鳥居、灯篭など全部倒伏し3つくらいに損壊してますから。狛犬の基礎は平積みですが、しっかりしています。さすがです。

そんなわけで、僕も、吉田さんも、高久住職も、この狛犬を初めて確認したときにはすでに阿像が倒れていて、顔も拝めなかった。
だから、なにがなんでも見ておかなければならない。



2011年12月の狛犬見学会のとき↑ 阿像は台座から落ちて顔が土に埋まっていた


参道入り口 石柱が建っているが、狭い道で脇見などできないので通り過ぎてしまう


人家の脇をすり抜けるように進むと、山の中に続く参道先に何やら怪しい影が2つ


おお、ちゃんと台座の上に乗っている


本来の姿を初めて見た。想像していたよりいい出来だ


台座から落ちて顔を下にしていたので見ることができなかった阿像の雄姿


吽像も相方が復帰してなにやら嬉しそうに見える


吽像は子獅子3頭と一緒。構図的には石都都古和気神社の狛犬と同じ


初めて見る阿像の顔


目玉の墨丸がずれているのが残念


鼻は整形?したかもしれない


石都都古和気神社や古殿八幡などに比べると身体の反りが弱く、直線的なフォルム


ここも修復したようだ


寄進者たちの名前。こういうのが意外と重要で、この人たちの家には何らかの資料が残っているかもしれない


吽像の裏側


阿像の裏側



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