幸せの形　幸せの風景

幸せって、なんだっけ、なんだっけ？　……っていうCM。あれ、なんのCMだっけ？
こいつらは絶対に幸せだと思うなあ。まあ、不満や悩みもそれなりにあるのかもしれないが、贅沢だ。

ブヴロンのパン小屋では、店主のお母さんが店番をしていた。黒ごまあんパン、栗の甘露煮をのせたフランスパントーストみたいなの+αを買った。
その後、通ったことのない道を進んでいたら、店主が腕振りをしながら散歩しているのとばったり会った。
立ち話をしている間も足踏み腕振りをやめない。面白い人だ。

朝7時から店を開けてパンを売っている。暗くなるまで営業。何度か来ているが、他の客と遭遇したことがない。

よく続けられるなあ。
しかも、ここに住んでいるのだと思っていたら、家は鬼怒川の山奥で、ここは借りているのだとか。ということは、毎朝6時には鬼怒川の家を出てここに通っているわけだ。
いつ寝て、いつ仕込みをして、いつパンを焼いているのか……。
朝7時に店を開けてモーニングサービスを始めて夜10時まで休憩なしで営業しているというちゃちゃはうすCAMONのマスターもそうだが、みんなちょっと働き過ぎとちゃう？
倒れないでくれよ。もっと緩くても、長くおつきあいしたいじゃないか。

ブヴロンの女店主に「この先、曼珠沙華がきれいな場所がありますけど、もう枯れ始めちゃったな」と言われた。
なるほど、枯れ始めていた。