2013/10/23

沢の上流を探る


玄関前の電線にとまっている、変な声で鳴くカラスを気にするのぼるくん


佐渡からのおいしいもの直送・二宮いちの10月分到着。新米、パン、カボチャ、柿、唐辛子、あごだし、菜っ葉、干し柿のラム漬け……。
念願の保健所からの許可が下りて、パンを販売できるようになったそうだ。
川内村ではその念願のパン工房を始めたばかりだったのに3.11が起きて、完成したばかりの窯なんかも置いていくはめになっていた。
それなのに短期間でよくここまで……と、ひたすら感心するばかり。

さっそく夜はパンを堪能。不思議と焼かなくてもおいしい柔らかさだった。

これは珍しい。干し柿のラム酒漬け。ラム酒が濃厚で酔っ払いそう……ってのは大袈裟か


午後、沢のチェック。
上流側、武子川(に入り込む板橋川)からの流入口が、先日の子供がいたずらした事件以来、完全に閉じられてしまっていて、沢も一時期は干上がってしまっていた。
今はもう1本の、もともとあった沢筋に作られたU字溝側からの水だけで辛うじて沢が保たれている。
この、もともとの沢筋に作られたU字溝が、以前から謎だった。
というのは、何度か源流を確かめようと探ったのだが、最後はぷつんと途切れているのだ。では、水はどこから出てくるのか?
今回、もう一度源流を探るべく、このU字溝沿いに上流側の最後まで丹念に歩いてみた。
その結果分かったことは、このルートは川からの水は一切はいっておらず、すべてが山側からの湧き水、伏流水などだということ。
何か所かでちょろちょろ流入していることが分かった。
やはり、このU字溝ルートはもともとの「沢」だったのだ。
その沢をつぶしてU字溝化してしまったのだなあ……。
このU字溝は隣接する田んぼより低い場所にあるため、田んぼに水を入れるためには役立っていない。田んぼから排水するときには使えるようになっている。
であれば、U字溝とは別に、元々の沢は残しておいてくれればよかったのに、と思う。
しかも、どうも上流側の田んぼの主が老齢になったからか身体を壊したからか、今年から草刈りをしないようになったとかで、いちばん大きな流入口の直後で何メートルにもわたって土砂と枯れ枝、葉っぱなどで完全に埋もれてしまっていた。 レーキでだいぶ掻き出して水が少しは通るようにしたが、完全ではないのでまたすぐに詰まってしまうだろう。

この水路が完全に保たれていれば、山側からの湧き水が涸れきらない限りは、復活の沢は川側からの流入が止められても維持できるかもしれない。ただ、雨が降らなければ山からの湧き水も止まりそう。
しばらく観察してみることにする。


こんな感じで、ところどころ山側から湧き出す水が流れ込んでいる


きれいな湧き水。こうした水が沢を作っていたのだろうなあ


U字溝の割れ目や継ぎ目からもところどころ山からの湧き水が流れ込んでいる


これなのだが……


静止画だとぜんぜん分からないので動画で↑


最後の部分、ここがいちばん大きな流入部分だが、土砂と枯れ枝枯れ草で完全に埋もれてしまっていた


ここはいつも通る道の脇なのだが、今まで気に留めたことがなかった。
山から湧き出てくる水をここから道の下を暗渠で通して田んぼ脇のU字溝に流しているのだった。
想像するに、このへんが造成される前は、ここは車も通れない細い道で、人は流れる水をまたいで通るか、粗末な橋(丸太を渡しただけのような)があったのではないだろうか。
それがゴルフ場建設や宅地造成で車が通れるような道ができて、舗装するときに暗渠を作って道の下を通すようにした。その先は天然の沢で、山に沿って流れていたが、圃場整備のときに沢を全部U字溝にしてしまった。
ところどころ、はっきりした湧き水流出の場所にはU字溝への流入口をつけたが、細い湧き水部分はU字溝で遮断されたために、地下浸透するか、U字溝の継ぎ目や裂け目から流れ込むように新たなルートができて流入しているのだろう。
生活排水などが流入する板橋川の水と違って、このルートの水はもともときれいな水だった。いや、今もきれいな水なのだ。……ということが分かり、少し嬉しくなった。
もしかしたら、この上流側の脇や、山の中に気づかれない湿地部分みたいなのがあって、そこでツチガエルが越冬できる環境があるのかもしれない。それで、大雨が降った後などにミニツチガエルがU字溝の中を流されて復活の沢あたりまでたどりつく……という可能性もあるか?
いずれにしても、このへんではツチガエルがいるのはこの沢筋だけなので、なんとか大切にしたい。


膀胱炎はほとんどよくなった感じののぼるくん。例のごとく白目を剥いて寝ている


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