東照宮へ狛犬を撮りに行く（13）五重塔の心柱

仁王門を出て、さあ帰るか……というところで、五重塔の前にテントが出ていて、ただ今、心柱特別公開中とか出ている。
ここまで来たら……と、300円を払って中へ。
この五重塔は若狭(福井県)の小浜藩主・酒井忠勝が慶安３(1650)年に寄進・建立したものが文化12(1815)年に焼失。３年後の文政元(1818)年に忠勝の子孫にあたる酒井忠進によって再建されたのだとか。
高さ約36メートル。内部は吹き抜けになっていて、中心を貫く直径60センチの心柱が４層(４階)から鎖でつり下げられていて、下は基礎石に届いておらず、10センチほど浮いているのだという。
つまり柱というよりは、長い木製の振り子みたいなものがぶら下がっているわけだ。
これは地震の際に塔が大きく傾く前にこの「振り子」で中心に戻し、倒れないようにするという、耐震構造の工夫。
さらには、木材の経年収縮による隙間を圧縮する役割もしているという。
……ということは帰ってきてから調べて知った次第。
いちばん下の層は、ぐるっと十二支の彫刻が施されていて、それを眺めながら塔を一周するのが楽しい。

さて、これでもうお腹いっぱい。宝物殿とか輪王寺の工事風景とかは次回だな、と、だいぶ日が落ちてきた境内を後にする。
いつでも「ちょっと見てくるか」というノリで東照宮に来られるというのはすばらしいことかもしれない。日光市に住んでいるってこういうことなんだね。

というわけで、たっぷり堪能して帰ってきました。
今回活躍したカメラ↑　左がNEX-5R＋SONY 50mm/F1.8 OSS　右がフジのX-S1