2013/04/22

謎の魚とニホンアカガエルの卵救出

あまりにも寒くて、これじゃあカエルパトロールしてもなんにも発見できそうもないな、と思いつつ、復活の沢チェックもしておかないといけないので、気が重いままに涼風号で出発。
本当に寒い。
U字溝は相変わらず、ごく一部だけ水が溜まっている状態。その堆積物をタモで掬ってみると、この前は腐って?ヒレがとけていたようなやつだったが、比較的元気なのがいた。
ほんと、こんな真っ黒になった汚水としかいえないような溜まり水の中で、よく生きているものだ。
このU字溝の上流側の取水口は武子川支流につながっているので、武子川から入り込んでくるのだろう。武子川にはまだまだこうしたなんかの稚魚がいっぱいいるわけで、それはそれでいいことなのだが、U字溝に入り込んで、こんな溜まり水の中で生き延びているのは哀れ。
しかし、この魚は何?
今回は復活の沢とは離れたU字溝だったので、この子はためしに持ち帰ってみることにした。

これはナマズの稚魚かなあ?


とりあえずオオカミ池に放流


他に、こんなに寒い日なのに、ニホンアカガエルのものと思われる卵が一緒にタモに入っていた。
卵はまだ透明できれいなので、昨夜産んだばかりではないだろうか。昨夜は凍りつくような寒さだったのだが、よくこんな寒いときに産卵するなあ。根性だな。
しかし、このU字溝は近いうちに掃除され、一気に水が流れるから、このままだと卵塊ごと下流に流し出され、川に流れ込む。そうなると孵化するのは絶望的。
これもオオカミ池に持ち帰った。
フェイスブックでシェアしたところ、高知の永野さん(大学の先輩で釣り好き)から、「これはギバチでしょう」とのコメントが。
最初は違うんじゃないかと思っていたのだが、そうかもしれない。
ギバチであれば、国(環境省)のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類。栃木県のレッドリストでは準絶滅危惧種

 栃木県のレッドリストより、国(環境省)のレッドリストのほうが絶滅危惧度が高いのだな。
全国的には絶滅危惧種だが、栃木にはそこそこ残っている、ということらしい。
「水質汚濁、河道や川底の改変などの影響を受けやすく、まっ先にいなくなる」のだそうだ。
おそらく、武子川の上流で孵化し、稚魚が下流に流れてきてU字溝に流れ込んだまま、水たまりに溜まって抜け出せなくなったのだろう。夜行性で肉食。水生昆虫や小さな魚類などを食うということだし、止水向きではないので、でかくなって目立ってきたらまた捕まえて武子川放流だな。
でも、そこまでオオカミ池で育つのか? 育ったところで見つかるのか??
川内村では、山葵池に迷い込んだイワナの稚魚がかなり大きくなったことがあったっけ。
大きくなるまでにずいぶんオタマを食ったはず。
なんか、オオカミ池なんて名づけたものだから、ずいぶんワイルドな池になってしまいそうな予感が……。う~む。
でもまあ、水棲生物の世界って、本来はそういうものなのだろう。川内村の池にもイモリやマツモムシはいっぱい棲みついていて、オタマを食っていたはずだが、そういうのを乗り越えて数で勝負のオタマ集団から生き延びたやつがカエルになり、ヘビに食われたり野鳥に食われたりという危険を生き抜いてサバイバルしたカエルだけが子孫を残すためにまた池に戻ってくる。
今回、数日の間に救い出したニホンアカガエルの卵が全部オタマになったらかなりの数だから、ドジョウ1匹、ギバチの稚魚1匹、マツモムシ1匹くらいの脅威は軽く乗り越えて、相当数がカエルになって上陸していくだろう。

オオカミ池は、幸い背後に田んぼも林もある。変態後、カエルは好きな場所に移動していくだろう。でも、川は遠いし、冬場に水が溜まっている場所もないので、生き延びたアカガエルは大きくなったらここに産卵のために戻ってくるだろう。水辺から離れないツチガエルは一年中ここで暮らすはずだ。


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