2012/07/11

手打ち蕎麦 さくらい (日光市例幣使街道沿い 文挟駅そば)

午前中、鹿沼の警察署に免許証の住所変更をしに行く。
とにかく引っ越しは大変なのだよね。
だから、極力、住民票の移動ってしたくなかった。二地域居住時代が長かったが、特に個人で商売をしていると、簡単には住所変更ができない。

まだまだ手続きだの何だのが続くのだが、今までの手続きでの経験をちょっとまとめておくと……:

日本郵便:ざけんなよ、の最たるもの。
川崎の郵便局にある郵便振替口座(個人の商売用に2つある)の払い出し窓口を日光市の文挟郵便局に変更する手続きは、文挟局側に3回出向いた。
それでも、「住所変更手続きはこちらの局ではできません」というので、先日、川崎市の旧仕事場に片付けのために行ったとき、郵便局に、移転先に届いている公共料金の領収書、免許証、届け出の印鑑などを持って行くと、変更届の用紙を2枚渡されたので、そこに記入し、提出すると、さんざん待たされた挙げ句、「それはすでに扱い局が向こうに移っていて、こちらでは変更できません」と来た。
「日光では、こちらではできないから川崎へ届けてくれと言われたんですが」と言うと、「4月1日から規則が変わって、払い出しできる局はひとつだけになったので、郵便振替口座そのものがそっちの局に移動していてここにはもうないんですよ。ですから、せっかく来ていただいて申し訳ないんですが、この書類をそのまま日光に持っていってください」という。
この局では、前にも金をおろす際に、「本人確認ができていない口座からは1日200万円までしかおろせません」とか、わけの分からないことを言われ、2日に分けて降ろしに行く羽目になった。
屋号の口座名は今は新規開設できないのだが、前からある口座については仕方がないので、口座の存続は認めるが、他の口座のように引きだし額は無制限ではなく(本来、郵便振替口座からの引きだし限度額はない)、1日200万円までになっている」とか言うのである。とんでもないへりくつというか、ただの意地悪じゃないか。
その郵便局から毎日のように郵便物を届けていて、そこに口座開設者の実体があると分かりきっていて、しかも開設のときもなんやかやと書類を出させられたのである。それを今さらなんだと。
窓口では「すべておっしゃるとおりなのですが、規則で決められていて私どもの一存ではどうしようもない」とか言う。
日本郵便、ほんとに経営・運営が腐っている。
もう、何度もその窓口ではぶち切れているので、もう疲れるからやめて、後日、もう一度、日光市の局に行くと「4月1日から規則が変更になって、本当は日本中どの局からも変更届が出せるようになったのですが、本人確認の書類としてこちらの住所の記載がある免許証などが必要だから受け付けられない」と、これまたさらにふざけたことを言う。
「だってこないだ、こっちの公共料金の領収書でここに新しいゆうちょ口座も開いたじゃないの」と言うと「あれはゆうちょ口座の開設で、従来からある郵便振替口座の住所変更には免許証とか住民票じゃないとダメ」とか言う。
その免許証の住所変更は、警察署に公共料金の領収書とか、消印付きで届いている郵便物などを提示すれば簡単に変更してくれるのだから、わざわざ迂回して証明しているにすぎない。
そもそも、郵便振替口座がすでにこの局に移っているというのであれば、それは口座の本拠地がここに変わったと日本郵便側が認めているわけで、なぜわざわざ川崎の住所宛に入出金記録を郵送して、それを転送させているのか? バカも休み休み言えよと、ぶち切れる寸前で、ぐっとこらえ、無駄足のまま帰る。

帰宅後、その局から電話がかかってきて「先ほど、振替用紙の追加交付の申請書もポストに出して行かれましたが、これも今の日光市の住所が書いてあって、一応、旧住所も併記されていますが、これでは受付が拒否されると思います……」と言ってきた。
ここでついにぶち切れた。
とにかく日本郵便、特に、郵便振替のシステムのふざけた内容は、他にもいっぱい矛盾があり、あまりにもひどすぎる。
ネットでの送金も、昔からの屋号名口座だから1日10万円上限とか決められてしまい、自分の金を自由に動かすこともできないから、極力郵便振替口座は使いたくないのだが、ネット通販商売などをしていると、どうしても地方のお客様には郵便局から振り込みたいというお客様が多くて、やめるわけにはいかない。

ついでに言えば、クロネコメール便や宅急便での親書や請求書などの送付禁止というのは、運送会社いじめ以外のなにものでもないし、日本郵便が民営化された今、完全に独禁法違反である。総務省よ、さっさとこのバカルールを撤廃せよ。

東京電力:補償金申請の書類などの案内が川内村の住所あてに送られてきているが、仮払金以降は一切こちらからは交渉していない。
中越地震で被災して12年かけて直した終の棲家を失い、金がないときに無理をして手に入れた川内村の家と土地が、東電の犯罪で汚物のようにされてしまった。
莫大な財産損失をしていて、精神的にもズタズタな上、出張旅費精算みたいな保障案提示を分厚いガイドブックと一緒に送りつけてくる神経の東電と、今はこれ以上やりとりしたくない。
そんなことで時間とエネルギーをとられているうちに仕事をする志気も落ちるし、精神衛生上もよろしくない。したがって、うちでは仮払金以降は一銭も受け取っていない。

東北電力:今年5月分の電気料金請求がきた。6666円。川内村の契約分。
3月末までは避難区域相当ということで請求がなかったのだが、請求が再開されたわけだ。
今、ボロボロになっている福島は、東電ではなく、東北電力のショバである。
東北電力もまた東電のバカな運営のおかげで多大な被害を被っている。契約者がどんどん東北から出て行くわけだから。
東北電力に電気料金を支払うのは仕方がないと思う。しかし、空き家状態なので、せめて基本料金を下げたい。
空き家でも、電気を切るわけにはいかない。
冬の間は防凍ヒーターは入れっぱなしにしてあるし(そうしないと水が凍って井戸の配管が破裂する)、ルーターだの冷蔵庫だの、センサーライトだのは動いているので、なんだかんだで電気が消費されている。
屋外のセンサーライトは、防犯のためというより、奥のひとり暮らしのおばあさん宅への進入路の安全確保という意味合いでも入れておいたのだが、ハロゲンのセンサーライトの待機電力とかも結構ばかにならないらしい。
深夜電力での給湯器(これはこの家を建てた東北電力社員=癌で死亡し、その後、僕らが中古物件として購入= が設置したもので、ありがたくはないが、廃棄して新たにガスや灯油のボイラーを入れるよりは……と使っていたもの)は元からスイッチを切っているが、それでも「夜間使用量112kWh」となっているのが解せなかった。
で、少しでも安くしたいので、契約容量を減らそうと連絡したら、うちの契約形態は「時間帯別A」という契約で、深夜電力が独立しているわけでも、最高アンペア数が決められているわけでもなく、単純に時間帯別の仕様料金がかかっているシステムだから、基本料金は変わらないのだという。むしろ、従来型の30A契約とかにするためには屋内配線などをいじる必要があるから、それは電気工事店に依頼しなければいけないし、仮に20A契約にしても、基本料金は月額400円も変わらないとのことで、「じゃあ、今のままってことですね」ということに。 (それにしても、電話口に出た青年の説明はへたくそすぎて、以上のことを理解するまでにずいぶん時間がかかった)

NTT:7月から請求開始するという葉書が来たので、解約のために電話。
今まで使っていた電話番号はそのままキープしておいて、連絡すればいつでもすぐにまた使えるようにするとのこと。いちばんまともな対応だった。
プロバイダの料金は回線契約が休止になれば自動的に請求されないのだろうか。プロバイダに連絡してくれとのことだったが、NTT料金と一緒に払っていたはずなので、解約届を出さなくても大丈夫だろう。無料ホームページエリアとか契約者に与えている無料メールアドレスとかに関係してくるし。
ちなみにプロバイダはasahi-netだが、何かのときにはとてもよくサポートしてくれる。

プロパンガス:空き家状態なのでまったく使っていないが、月々の固定料金が2000円くらいかかっている。これを切ってしまうと、煮炊きができないので、ちょっと困るのだよなあ。いっそ、電磁調理器でオール電化か?

……というわけで、最悪なのは日本郵便。いちばんちゃんとやってくれているのはNTTという結論。

それにしても頭が痛い。
失うもの、今までより余計に出ていく固定費は急増。逆に、3.11以降、仕事(本来のエンターテインメント方面)がしづらくなり、収入は減っている。
それでも東電との賠償交渉に明け暮れる日々を始めるつもりは今のところない。それがいちばん精神衛生上よろしくないことは分かりきっているから。
ストレスが増える=身体を壊す=ますます不幸になる。
今、日本中でこういう不幸の連鎖が起きている。
ぶち切れる前にネコの頭でも撫でながら、楽しい仕事、楽しい生活をデザインしていく努力をしたほうがいいと思うのだ。
日本全体がいかれてしまっているのだから、どうしようもない。
自分の命は自分ができる範囲で守りつつ、残りの人生をゴミのような人生にはしないために工夫していくしかない。

……えっと、何の話だっけ?

そうそう、鹿沼警察署に免許証の住所変更に行ったという話から、どんどん暴走してしまった。
で、帰りにビバホームによってお買い物。
こんなものも売っているのね。こんなの使う生活をしたいなあ。
最高の贅沢じゃなかろうか、これ。↑(手押しの井戸ポンプ)

昼飯(毎度のことだが、これが一食目)をどこかで食べてから帰ろうということで、助手さんがネットで検索して「久遠の月」という店はどうかと言う。
それって、だいぶ前にも場所を確認したことがあるが、やっている気配がなかった。
もう一度行ってみたがやっぱりやっていないようだ。
で、そばに「なか川」という「和風ラーメン」のお店があって、おいしいらしいと、これまた助手さんがネットで調べた情報をもとに探したが、見つからない。
つぶれちゃったんじゃないの? ということで、諦めて稲庭うどんの稲庭屋に行くと、水曜定休。がちょ~ん。
で、一度入った例幣使街道沿いの「挟蕎麦(さみそば)」が、どうも看板が変わっている感じだと気づいていたので、そこに入った。
「蕎麦処 さくらい」とある。
メニューも前に入ったときと似ていたが、お店の人の顔は違う。
やはり店主が変わったのか?

手打ち蕎麦 さくらい


新そば始めましたの看板がいいじゃないの


こんなものすごいテーブル、前の店からあったんだっけか?


お品書き。あたしはレディースセットを、助手さんは天もりを注文


レディースセット、どん! 800円


天もり 1000円


レディースセットのデザート

お店の人に訊いたところ、挟蕎麦の店主は昨年亡くなり、その後、3か月くらいだけ再開したものの続かず、今の店主が店舗を借りて「さくらい」を始めたのだそうだ。
なるほど、僕らが前に入ったときは、その「3か月」のときだったわけだ。
さくらいは、少なくとも、その3か月だけやっていた挟蕎麦よりははるかにおいしいし、満足できた。
蕎麦は「しろやま」に似ていて、細くて上品な味。
炊き込みご飯や小鉢もまあまあ。レディースセットの800円はリーズナブル。デザートや煮物の味付けはちょっと甘すぎたけど。
これはいいお店がひとつ増えた。嬉しい



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