10/06/11

今日も卵パトロール

素通り沼(と命名)にチェックに行くと、新しいのが1つぶら下がっていた。これは完璧な位置と状態なので、今のところは安心。

しっかりからんでいるので、簡単には落ちないだろう。産み方のお手本みたいだ


よく見るともう一つあった。溶けているのではなく、くっつきそこなったのが垂れている


関守沼に移動。ここは1つ落ちてしまっていた


まだそれほど形は崩れていないが、このまま溶けてしまうとオタマになれないままの卵が溶け出してしまい、ダメになってしまう。これは掬い上げて家で孵化させることにした。

もうひとつ、こちらは完璧にぶら下がっていて大丈夫

10/06/12

げえる見学隊


先日(5月23日)のイベント「げえる探検隊」で案内人を務めた人たちが、今日は平伏沼見学で川内村を訪れるという。その帰り道、「ぜひ、先日の講師役の人がどんな風にカエルと同居しているのか見学したい」と要望があったそうで、わが家にやってきた。
午前中に来るという話だったのが、やってきたのは1時近く。おかげで朝から飯を食わずに待機する羽目に。

ほお〜……と、山葵池のオタマを見学中

ツチガエルの前脚生える!

この日の朝、先日の「げえる探検隊」で、K野さんが捕まえたツチガエルのオタマ2匹のうち1匹に、ようやく前脚が生えた。
カエルの脚は後ろ脚から生えるのは誰もが知っているが、前脚はどっちから先に生えるか、というのがよくクイズになる。
例えば、⇒このページなどにも出てくる。
//Q:両生類のカエルは水中生活のオタマジャクシに四肢が生え、エラ呼吸から肺呼吸になることで陸上生活が可能になります。四肢の生え方は一般的に後肢から前肢という順番ですが…ここで問題。前肢の生え方はどのような順番でしょうか?
  1. 左→右
  2. 右→左
  3. 必ず同時
//


……で、答えは「左から」となっている。理由は、
// オタマジャクシの後肢は徐々に形作られていきますが、前足は皮膚の下で完全に形成され、皮膚を破って一気に外に出ます。この時、右肢は皮膚を突き破る必要がありますが、実は左肢は「エラ穴」から出るため、その分早く出ることになります。ちなみに日本のオタマジャクシのエラは、全て左側だけです。 //

……だそうである。
僕はこの話、以前から本当なのかしら、と思っていた。右から生えてくるやつも結構いるんじゃないのか……と。
で、わが家のツッチーだが、見事に!?右から生えた。
「げえる見学隊」が到着する少し前に、右脚がいきなり生えたのである。
やっぱり「必ず左から」ではないじゃないか、と、なんかしてやったり的な気分になった。

右脚が先に生えたツチガエルのオタマジャクシ

カエルの研究というのは、どうも定説になっている事柄の多くをひとつひとつ検証し直す必要があるんじゃないかと思う。
分布や種類分けには特に疑問を抱く。
例えば、モリアオガエルの分布図を見ると、「茨城県を除く本州」というのが定説になっている。しかし、カエルが県境を意識しているはずはなく、接している福島県や栃木県にはいるのだから、茨城県にいないというのが本当なのかどうか……。
本当に茨城県にいないとすれば、茨城県に接する千葉県、埼玉県、栃木県、福島県においても、茨城県境近くにはモリアオガエルがいないということになる。
確かに、カエルの移動能力は限られているだろうから、何十キロも移動していくことはあまり考えられない。ある地域で絶滅したら最後、そのへんにモリアオガエルが復活するのは難しいのだろう。
わが家から西北西に2.5kmほどのところに平伏沼(モリアオガエル棲息地として国の特別天然記念物に指定)がある。北方向3.5kmほどのところが隠れ沼、東に6kmほどのところに関守沼がある。つまり、周囲数キロ圏にモリアオガエルが棲息する小さな湖沼が点在しているのだが、わが家の周囲に住むじいさんばあさんたちに訊いても、子供の頃からこのへんでモリアオガエルを見たことは一度もないというのだ。
要するに池がないからか……というと、獏などは池がなくても、田圃の縁にモリアオガエルがここ数年、数十個の卵塊を産みつけている。「木がなければ、田圃の縁の草にでもからませるぜ」という根性の持ち主がモリアオガエルなのだ。U字溝の上の木の枝に産んでいることもある。
それなのになぜわが家の周りにだけいないのか?

田圃の縁に産むくらいなら、どこででも生き延びられそうなものだが、いない。よく見ると、田圃の上に枝を伸ばした木はたまにある。でも、モリアオは産まない。
一つの仮説としては、シュレやアマガエル、アカガエルよりも、農薬に敏感なのではないだろうか。
というのは、獏の田圃は無農薬でやっているし、田圃の縁の草刈りもあまりやらないからだ。そういう環境であれば、木がなくても卵を産みつける。
このへんの老人たちと話をしていると、みな異口同音に「除草剤を撒くようになってからはカエルは減ったよ」と言う。
隣り合っている田圃でも、オタマがいっぱい泳いでいる田圃とほとんどいない田圃がある。その差は、使っている除草剤の濃度ではないかと考え始めていたところなのだが、モリアオガエルはほんの少しの薬でも嫌なのかもしれない。スパルタンゆえに、潔癖な生き方を選ぶのかなあ……。




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