09/08/26の2

新生 ひとの駅(2)



長い廊下を見ながら、こういうものって、難しいなあと思った。
スペースがあるというのは、それだけで魅力的なことだ。思いっきりアートして遊べたら楽しい。
越後にいたときは、夏のたびにアートトリエンナーレの作品群を見て回った。1日では回りきれないスケールと、各展示物(ランドアート作品)のユニークさ、遊び心、スケールの大きさ、ぶっ飛び方を堪能したものだ。
遠くなってしまったが、また観に行きたい。
ちょうど、ここに新しく自分の作品を展示する陶芸家が作品を搬入しに来ていた。
福島県内で陶芸教室などもやっているという。
かつては精密機械工場を経営していたとかで、アイデア商品的なものもあった。これは点滅するLEDで蛍を表現した小物。なかなか面白い。

これはちょっとほしいなあ。お金ができたら買いに来ようかな

「ひとの駅」という名称と美術館というのは、イメージが結びつかない。当初から構想が二転三転した証拠でもある。
川内村の中心部からも離れた不便な場所に人を呼ぶというのは、並大抵のことではない。現在のままではまったく無理だから、本気で長期構想を立てるつもりなら、宿泊やイベントの質も考えていかなければならないだろう。それにはアーティストの層の厚さと優秀なプロデューサーが不可欠だが、どちらもすぐには無理。
今回の諏訪神社天井画プロジェクトは、ひとの駅とは関係なく単発で企画されたものだが、それでも見ていると課題が山積みで、こうしたものをやることがいかに大変かが分かる。
改めて越後のアートトリエンナーレのすごさに感服する。金、人、才能……どれひとつ欠けてもあれだけのものはできない。まさに奇跡的な結びつきがあったのだろうなあ。
陶芸家が作品の梱包をといているとき、隣の体育館では作業が進行中。

今回集まった若者のうち、美大生は2、3人しかいなかったそうだ


すべての桝板に絵がのるわけではない


金箔を丸く貼ったところまでは本職の職人さんの手が入っている


奉納される諏訪神社に行ってみた。ここは初めて来るのかな。記憶がない


狛犬は野田平業だった。白河市の石工で、阿武隈エリア一帯にかなりの数の狛犬を彫っている


角張った銘は野田平業特有のもの。ただ、この狛犬は彼の作品の中ではだいぶ廉価版か


諏訪神社の本殿


天井画をはめ込む前の下地作りが進行中だった


ここに絵がはめ込まれる

このプロジェクトの様子は、福島中央テレビの『ゴジテレCHU!』で特集として放送された。
なんと、3回も取材に来てくれたという。ゴジテレにはいつもお世話になりっぱなしである。

「ある力」が働き、初版部数が極端に抑えられてしまいました。このままですと葬り去られる可能性があります。ぜひ予約をお願いいたします!!
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