09/02/17

ジョンの失踪



ジョンのお散歩に行こうと思ったら、いない。
おばあさんに訊いたら、昨夜、イノシシが現れてジョンが吠えて大騒ぎになり、そのときにワイヤーを切ったらしくて、そのままいなくなってしまったとのこと。
「心配しなくても戻ってくるから」
まあ、今までも何度もあったことだから……。しかし、鎖をつけたままなので、山の中で絡まって動けなくなると危ない。イノシシと格闘したとしたら、傷を負っているかもしれない。自由に動けるならイノシシにやられることもないだろうが、鎖が絡まって動けなくなっているところを襲われたら深手を負うかもしれない。
とにかく、どうしようもないのでそのまま帰ってきた。
外はごらんの通り。17日午後3時半のベランダ。しばらく暖かかったが、また雪。
ジョンのお散歩がなくなったので、その時間を使って、先日ヤフオクで落札したミッション700LEというスピーカーを設置した。
急遽、デジタルオーディオに関する本を書くことになり、そのために仕事場に簡易的にオーディオ鑑賞環境を構築する必要が出てきたため。
ミッション700LE、通称「Leading Edge)は、イギリス製の小型スピーカーで、1980年くらいにヨーロッパのベストセラーになった製品。ミュージックデザインの畑野さんが絶賛していて、たまたま秋葉原の某店頭に生産終了後の展示品が19800円で出ていたのを購入。
畑野さんがまだ「ミュージックデザイン」という屋号で個人商店をやっていたときの話だから、1980年代のことだったと思う。
当時日本の音楽スタジオには、たいていYAMAHAのNS10Mという小型モニタースピーカー(通称テンモニター)が置いてあって、「低音に比べて高音が出すぎる」という理由で、ツイーターにティッシュをかぶせたようなモデルをよく見た。うちにもレコードディレクターと物々交換したNS10Mがあって、それと比較してみたところ、700LEのほうが低域がゆったりと出て、自然な音の広がりを感じた。YAMAHAは音が堅くて、長く聴いていると疲れるのだ。
そこでモニターをミッション700LEに交換した。
その後、ある人からイギリスNAIMオーディオのNEIT2という小型のアンプをもらって、これを当時使っていたYAMAHAのプリメインアンプAX-900(1987年発売。当時の定価は79800円)と比較したところ、NEIT2のほうが透明感・開放感が感じられたので、これもYAMAHAと交換。それ以降、川崎のタヌパックスタジオのモニターシステムはずっとNAIM+MISSIONのコンビだった。
この組み合わせは小型のシステムとしては絶妙で、訪れた人(当然みんな音楽関係者)はみんな褒めてくれた。
タヌパック阿武隈では、そのときご用済みになったYAMAHAのプリメインアンプと10モニターが設置されている。
スタジオは壁も床も杉板張り、天井は極端な片流れで、音がライブすぎる。どのみちいい音にはならないので、スタジオのモニターセットはYAMAHAを交換するつもりはない。あそこにミッションを置くと、ただでさえ奔放に鳴る低音が暴れて収拾がつかなくなるだろうし、天井から吊したモニタースピーカーを交換する気力がない。
ミッション700LEはシリーズの初代機で、当時もあまり日本には入ってこなかった。確かオーディオテクニカが輸入していた。
その後、長岡のリサイクルショップで761という後継機が数千円で売られているのを見つけて購入。これは越後の8畳和室でYAMAHAと比べてみたところ、解像度が悪く、モニターとしてはどうかなという感じだったので、その後はずっとしまい込んでいた。
今回、700LEの「台」として、倉庫に入っていた761を持ち出してきて、ついでに700LEと聴き比べたのだが、差がよく分からなかった。違うことは違うのだけれど、どっちがいいのかと問われると返答に困る。
最終的には700LEにしたのだが、どうもこの700LE、コーンがへたっていて音に締まりがなくなっている気がする。
アンプもよくないのかも。上智の教室ライブ用に買ったBOSEの1750という小型パワーアンプで鳴らしているのだが、このアンプも大味であることに変わりはないので、細かなニュアンスとかは伝わりにくい。
BOSEのパワーアンプは小さくて便利。YAMAHAのプリメインアンプと比較したときは、あまり差が分からなかった。微妙にYAMAHAのほうが解像力があるかしら……という程度。
まあ、このへんの機器はすべてオーディオ趣味としてはローコスト製品に属するものだから、あんまりこだわってもしょうがない。
あとは、自分の聴力が、歳とともに落ちているのかもしれない。こればかりは若いときの聴力と比較のしようがないから、どうにも分からない。


夜になって外は零下5度まで冷え込んでいる。ジョンは大丈夫なのかしら。もう戻ってきたのかしら。不安なまま寝た。

09/02/18

AVで回春?



送信機側


受信機側
ヤフオクで中古で購入したREX Link1という製品が届いた。これはUSBを使ったデジタル音楽信号の送受信機。USBポートにUSBメモリそっくりな送信機を差し、おもちゃみたいな小型の受信機で受ける。受信機側には光デジタルとアナログ出力兼用の端子があり、それを好きなオーディオアンプにつなげば、パソコン内のファイルをそのままオーディオ装置で再生できるというもの。
受信機までは無線だからケーブルいらず。しかも、信号は無圧縮のデジタル信号で送信されるので劣化なし。音の質は受信機側のDAコンバータで決まる。
これが、使ってみるとびっくりするような簡単さ。USBポートに差せば自動的に認識し、ドライバのインストールもいらない。音質も問題ない。これはデジタルオーディオ生活の決定打。
REX Linkは2号機になっていて、その上の高級バージョンREX Link EXというのもある。EXはメーカーに貸し出し依頼したので今日届くはずだったのだが、今日は来なかった。雪だからかな。
先に届いた1号機でも音質はまったく問題なし。ポータブルCDプレイヤーからの再生と、同じCDから抽出したWAVファイルの再生とで何度も聞き比べたが、差が分からない。
デジタル信号は同じだから、差が出るとしたら、CDプレイヤーとREX Linkの受信機側のDAコンバータの質の差によるものだが、この程度の装置だと分からないということだ。
長いこと音楽を聴く生活をしていなかったが、しばらくは1日1回は音楽を聴くことになりそうだ。回春効果がありそうな予感。
……とテストをしていたら、おばあさんから電話がかかってきて、ジョンがまだ戻らないという。2晩行方不明ということで、この低温と雪、それに鎖を引きずったままということで、これはもしや、もう死んじゃっているのではと心配になる。
自転車で気合いを入れて捜索開始。
いつもの散歩コースを中心に二回回ったが見つからない。
遠くへ行ったかもしれないと思い、裏山の間を抜けていく林道を車でゆっくりと走る。寒いけれど両側の窓全開で、「じょ~~ん!」と大声で呼びながらの捜索。
午後2時半くらいから暗くなり始めるまで探したが見つからない。

この足跡はジョンのものか? 追いかけて何度も呼ぶが答えない
暗くなってきて、もう諦めて家に戻ろうとしていたら、遠くから犬が吠える声が。近所の農家の方角。
すぐに自転車で声がした方向に行くと、近所の農家の奥さんが、ジョンを抱えて軽トラックの荷台に載せているところだった。そこの雌犬にちょっかいを出して吠えられ、捕まったらしい。
「今、届けようと思っていたところ」という奥さんに、平身低頭謝り、鎖のついたままのジョンを自転車につないで、ときおり引っ張られてよろけながら帰ってきた。
ったく。
ジョンはまったく悪びれた様子もない。二晩もどこをほっつき歩いていたのか。鎖をじゃらじゃらと引っ張ったまま。危ないねえ。
幸い、無傷。こっちは身体が冷え切ってあちこち痛い。


これはネコの足跡
外の雪はまだ溶けず、冷え込んできらきら光っている。そこについた野良ネコの足跡。
最近は、サバオ、ピンちゃん、クロが常連。デカサバと薄茶のネコ(名前まだ)がたまに来る。
サバオはだいぶ慣れてきたが、まだ触るまでにはいかない。

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