08/08/23

ロンパ舎まつり2008(その2)

お目当てのジャズバンドは夜9時半くらいにならないと現れないらしい。仕事が終わってからとか、いろいろあるらしくて。そもそもこの場所、いわき市街からでもたっぷり1時間以上かかるだろう。
それまで、いろんな人がたらたらとライブ。
大塚愛 supported by たまちゃん(三線)↑
楽人が邪魔をして、まともに聞けなかったのが残念。とにかく大人も子供も自由すぎるお祭りなのね。
夕食前のハイライトは、ダゴさん(別名ぽちくん、本名は井海さんというらしい)のカリンバ独奏。
これでもかというくらいいっぱい金属板(なんて呼ぶんだろう、あれ)をくっつけて、ピックアップ内蔵のオリジナルカリンバを持って登場。
これがまあ、かなり面白かった。
低音部はチョッパーベースみたいな音がする。ゆったりと、ノーリズム、ノーコードっぽいアドリブ演奏。
えびちゃんは酔っぱらいながら「すげー、すげー。一人イエローマジックオーケストラだ」と、分かるような分からないようなことを口走り大興奮状態に。

これがオリジナルカリンバ

ところが、この大人の演奏の最中、ハプニングが……。
いつのまにか楽人がちょろちょろとステージ後方に入り込み、並んでいるパーカッション楽器を物色し始めた。
カリンバ演奏の合間に、変な音が入り込む。
一同、なんだなんだ? とステージ後方に目をやる。

ん? なんだこのガキは?


ついにドラムセットに目を付けてしまった楽人


おお〜、こりゃいいや


ででんで〜ん


どんどんのってくる楽人。だごさん、苦笑の図

誰が止めるのかなと思ってみていたのだが、結構、楽人の叩くドラムがだごさんの演奏にマッチしているので、なんとなくみんな見守ってしまった。
でたらめではなく、合間合間に絶妙のタイミングで絶妙な音を入れている。
獏原人村育ちの楽人は、生まれたときから満月祭であちこちで演奏されるジャンベの音を聞いていたから、打楽器のキモを身体に染みこませているのだろうか。

ハイハットはネジを緩めてあったらしくて、幸い


ガンガンのってくる楽人


おお、坊主、やるなあ


楽人、ついに本気モード

将来、こんな感じで二人が正式にセッションする日が来るかもしれない。
自由すぎるロンパ舎まつりが生んだハプニングだった。
楽人は、ちゃんと教育すれば大物になる可能性をいろいろ秘めている。でも、子供の頃、天才じゃないかと思わせた子が、ただの不良青年に育ってしまう例はいっぱいあるから、分からない。今がいちばん大切なときなんだろう、ということだけは分かる。
僕は子育てが嫌で、そのへんの面倒くささを放棄した人間だから、これ以上は何も言えないな。
天才ドラマー大我、というのがいるけれど、彼なんかも、これから先どうなるのかなあ。
技術があまりに早成してしまうと、人間として、精神部分がついていかなかった、ということも多々あるだろうし。
そういう意味では、あんまり英才教育とかはしないほうがいいのかもしれない。それより、人間としての基本的な教育だね。大切なのは。
日本ではそれがダメだというのは昔からよく言われていること。
大学の教室に年数回立つけれど、年々、学生のマナーが落ちているのが分かる。授業中の私語なんて、僕らが学生だった頃はありえなかった。それが、今ではあたりまえのようになっている。
親からも教育されないし、小中学校、高校でも放ったらかされてきた十代後半の子に、大学で基礎的なマナーを教えるなんてのは無理な話。

話をドラムに戻せば、打楽器の根源的な感動というのは、どっしり感と正確なリズムを延々と刻めるタフさ。
子供にそれを要求するのは無理だろう。だから、技術を習得した後は、ひたすら精神性と演奏の融合かなあ。
それがないと、中国雑伎団みたいな音楽になってしまう。一部の速弾きフュージョンバンドとかに感じる「もういいよ。分かったよ」的な、超絶技巧の中に生まれる薄っぺらさ、みたいなもの。
速弾きが薄っぺらいのではなく、歌心がこもっていない速弾きが薄っぺらいということ。
まあ、あんまり書くと、技術がない人間のひがみというのがばれてしまうからやめましょう。
はい。

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