08/05/21

オタマの運命いろいろ(2)


雨が上がり、予報より早く気温がぐんぐん上がっていった。昼過ぎには外はほぼ30度。
この暑さなら、もしかして……と思って、午後、秘密の沼に行ってみたが、まだモリアオの卵はなかった。さすがに早すぎたか。
で、戻ってきたら、ベランダのバットの水がどれも30度を超えていてお湯になっていた。
これはまずいと思い、水をかえたり足したり……。
全滅ではなかったが、産まれたばかりのシュレのオタマには過酷すぎたのか、白いまま、動かなくなってしまったのが何匹か出てしまった。
翌日から、危ないのでバットの場所を木陰のできるところに移動させ、色の付いてきたオタマは早めに池に放流することにした。
でも、今度はマツモムシが待ってましたとばかりに食いつく。う〜ん、シュレのオタマはほんとに面倒くさい。
いくら過保護にしても生存確率悪すぎるなあ。それに比べて、アカガエルの気楽なこと。産卵時期さえ間違えなければ、氷が張る寸前の水温でも卵は生き延びるし、成長速度に差はあるものの、時間さえかければちゃんと成長する。シュレはなんでこんなリスキーな産卵方法なんだろう。

 08/05/23

結局、卵塊を完全隔離して室内で1週間「寝かせて」おいたやつがいちばんうまくいった。卵塊から出てくるときはすでにある程度オタマとして成長していたし、その後も楽だった。
シュレの卵は、よく水田にぷかぷか浮いているが、あの状態では孵化速度が遅くなり、オタマになる前にメレンゲが溶けてしまう。また、水から出ている上半分は日に当たってパリパリになり、表面近くの卵はどんどん干からびて死んでしまう。
土の中にあれば乾燥も防げるし保温もできるだろうが、そのまままとまった雨が降らず、溶け出すタイミングを逸してしまえば、土の中で干からびて死んでしまう。
ほんとに困った卵だ。

孵化する前に溶けてしまった卵。これはダメな例


ふ化後、1〜2日経つと色が付いてくる。このくらいになれば少しは安心


大体成長段階に合わせてグループ分けしてある


これはまだ産まれた直後で、しかも早産気味

早く溶けてしまった卵塊からは、運がよければ白いオタマが出てくる。でも、十分に成長していないため、流れ出した後、動けずに水底に沈んで、しばらく卵黄を無防備にさらけだしたまま運命に身を任せるしかない。
でも、へたに動かないほうが、自然界ではマツモムシなどの天敵に見つかりにくい。この後、水の流れを感じた瞬間、一気に泳ぎだして遠くまで行こうとするのだが、そのときがいちばん危ない。マツモムシが見つけてすばやく飛びかかり、あっという間にくわえ込む。
白い色が目立つのも、自然界では不利。なんでこんなひ弱なことになっているんだろう。

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